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2016年12月14日 (水)

16年前に設計した集合住宅

大学の授業内で講師の作品紹介を、というお題を与えられ、今メインにやっている木造住宅よりも学生に影響あるのは大型のビル建築だったり、一人の建築家がどういう歩み方をしているのか知ることだろうと思い、今までやってきたことを総ざらいしました。

その一環で久しぶりに2000年に竣工しているURの集合住宅を見に行きました。坂倉事務所でチーフとして担当させてもらった物件です。
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目黒駅の西側にあります。
元々林野庁の敷地で、敷地の真ん中に葉張りの立派なケヤキが空地の中にポツンとありました。
丁度、道路側南隣の敷地に大きく育ったケヤキの木があり、それを集住の門構えに見立て、計画する住棟をはさんだ北側に移植することを提案しました。
移植については受け入れられましたが、住棟のデザインについては色んなアイデアが管理上の問題でダメ出しを受け続けていました。それでも、住人の生活が美しくにじみ出てくるものを模索し、手描きの拙いスケッチでバルコニーのデザインに了解をもらったことを思い出します。
具体的には、バルコニーに室外機を隠しつつ眺望を阻害しない方向で設けた目隠しルーバーがこの集住のアイデンティティとなっています。下の写真が完成直前のもの。

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下の写真が、先日撮ってきた築16年の様子です。今年は冷え込みが特に強く、ケヤキが鮮やかに紅葉していました。手前味噌ですが、大規模修繕が入っていない状態でも、この美観が保たれています。

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当時が懐かしくて入ったイタリアンレストランの内装デザインも当時のまま。店舗内装が16年そのままというのは稀な例だと思います。ここを担当したのはイオ・デザインの千葉健一さん。完成してすぐに、テレビのロケ(松嶋菜々子さん主演のトレンディドラマ)に使われ、我が事のように喜んだものです。

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当時の角度の法則性を持たせた目隠しルーバーですが、よくよく見てみると、住人が角度を変えて使っています。自分の住み方に合わせて目隠しをカスタマイズする。思惑通りに使ってくれていることが、また嬉しかったりしました。

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(白崎泰弘)

>>>そうそう、完成して2,3年後に上の写真の冬バージョンを撮影し、SEEDS ARCHI-STUDIOのサイトでアップしていましたが、不動産屋さんが私の写真を無断で使っていますね。明らかに商用で使っているので、如何なものかと思います。

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